スペイン人は1日5食、日が昇る時間の遅さにもびっくり/スペイン旅行の食日記①

マドリードのパエリア有名店「ラバラッカ」の魚介のパエリア 旅行
マドリードのパエリア有名店「ラバラッカ」の魚介のパエリア

スペイン旅行6日間

この2月、某ツアーに入り、6日間でスペイン旅行に行ってきました。

現在、日本からスペインへの直行便がないため(2024年10月に直行便が再開予定)、オランダ・アムステルダム経由でマドリードへ。トランジットも含めたら約20時間かけての渡航でした。

スペインでは、マドリード→グラナダ→(バレンシア)→バルセロナと移動の連続ではありましたが、スペイン王宮、プラド美術館、ラ・マンチャ地方のコンスエグラの風車群、アルハンブラ宮殿とヘネラリフェ庭園、サグラダファミリアと見どころはしっかり押さえて、パエリア、タパスなどのご当地料理も食べて、まずまず満足の旅行でした。

そんなスペイン旅行の食日記を数回に分けて記します。

食事の時間と回数

まずはスペインの食事時間と回数についてです。

日が昇る時間が遅い

まず驚いたのが、スペインは日が昇る時間がものすごく遅いということです。1月、2月の日の出の時間は8時過ぎで、ホテルを出る頃も薄暗い状態でした。

スペインの子午線はイギリスと同じなのに、ドイツやフランスと同じ+1を採用していることもあり、日照時間よりも1時間進んだ時刻を生きてるんだそうです。

スペインは朝の7時頃でこの暗さ
スペインは朝の7時頃でこの暗さ

補食2回で1日5食

それが影響しているのか、食事の回数とタイミングも日本と違います。

スペインの子どものいる一般家庭は、子どものために「朝食」「学校での軽食」「帰宅時の補食」「昼食」「夕食」と5食用意。午前中の食事は軽いもので、メインはランチ、もしくはディナーになります。

朝食

スペインの一般的な朝食時間は7~8時で、内容はパンにハムとチーズ、野菜はほとんどありません。パンは全粒粉にしてもパサパサのものが多く、それにオリーブオイルをつけて(塗って)食べます。主菜はジャガイモが入ったスペイン風オムレツぐらいの極シンプルなものです。

ホテルの食事は毎日ビュッフェでしたが、どのホテルもほとんど同じメニューでした。日本のようにバラエティさはなく、野菜もほとんどありませんが、生ハムがたくさんあってこれがおいしい。日本では“高級”な生ハムが大量にあって結構、満足できました(ただし、朝から塩分過多)。

補食(軽食)2回

簡単な朝食ではおなかが空きます。学校には給食もありません。
ということから、スペインでは子どもには、ハムとチーズの入ったサンドイッチやトルティーヤをもたせて学校に送り出します。

また、スペインの法律では、学校の登下校は保護者の送迎が必須になっているとのこと。共働きが多いので登校時は両親のどちらか、お迎えは祖父母が再びサンドイッチかトルティーヤを持っていき、子どもはそれを食べながら帰宅するという流れだそうです。

日本では「歩きながら食べちゃだめ!」としつけられますが、おおらかなスペイン人はそれを気にしません。
ただ、街にゴミが落ちているということはありませんでした。街中には私の身体の数倍もある特大のゴミ箱が所々に置いてあるので、ゴミをそこに捨てるのか、自宅に持ち帰るんでしょうか。

米が主食の日本人、というか私は1日に2回以上パン食が続くと飽きますが、スペイン人はそうではないんですね。食生活の違いを再認識。サンドイッチは、日本人のおにぎりの感覚なんでしょうね。具が梅干しか鮭のおにぎりが、スペインでいうチーズとハムのサンドイッチといったところなんでしょう。

昼食

昼に食べたのは、1日目パエリア、2日目魚料理、3日目タパス(小皿で出てくる、酒のつまみにもなる居酒屋料理のようなもの)。どれもおいしくて、毎度食べ過ぎたのですが、スペイン人の昼食は少し遅い時間です。

午後3時頃に子どもが帰宅したら、家族そろってランチ→シエスタ(昼寝)。ランチがメインの家庭もあるということで、ここはしっかりと食べるようです。

さらに土日は昼からアルコール!が入ります。ビールや赤ワインがおいしくて、しかも安い(水と同じくらいの値段)ので、気軽に飲めますね。

これが昔ながらの生活サイクルといいますが、マドリードやバルセロナなどの大都市は変わりつつあるようです。それでも地方都市で昼間の時間帯に車を走らせると、今でも街はシャッター街。人通りが全くなく、廃墟かと思うほど。

シエスタってホントにあるんだ!

と感動を覚えました。

夕食

シエスタを終えて、午後5時頃から活動を再開するスペイン人の夕食は午後8時~9時。そこでもしっかりたっぷり食べます。

夕食時間が遅ければ、当然、翌朝はそんなに食べられません。
朝食が軽い理由も分かりますし、補食をつないでランチ→ディナーとなるのも分かります。
「朝ごはんが大切!」と強調する日本とは、考え方や生活サイクルが違いますし、スペイン人の気質も、食と関係する部分もあるんだろうと思います。

私のディナーは、毎回大盛りのサラダからスタートし、メインの主菜、主食、デザートとがっちり出てくるので、肥えるの必至コース。特別有名なお店ではなく、ホテルのディナーでしたが、十分においしくて翌日にもたれることもありませんでした。

日頃から、油といえばオリーブ油、ドレッシングも塩・オリーブ油・酢で過ごしているので、スペイン料理は非常に楽しみにしていました。現地でのオリーブ油や、わりと淡白な味付けは、比較的おなかの弱い私にも合うものでした。

しかし、周りの日本人からは毎度、「ごまドレを持ってくれば良かった」「しょうゆが欲しい」という声も聞こえてきたので、どうしても味付けが物足りない人は小分けのドレッシングを持参すると良いと思います。こっそり使ってくださいね。

就寝時間

スペインの一般家庭の就寝時間はわかりませんが、日が昇る時間が遅ければ、日没時間も遅いですから必然的に遅くなりますよね。

それを象徴しているのが、サグラダファミリアのライトアップの時間。
2月は19時から。これも十分遅いのですが、なんと4月からは21時~、6月、7月は22時~!!という遅さ。その時間からライトアップを見る人もいるんでしょうか…。ツーリストは時間チェックが必須です。

ライトアップされたサグラダファミリア
ライトアップされたサグラダファミリア

ライトアップと言っても、日本のように色とりどりの鮮やかなものではありません。歴史を重んじ、その荘厳さを際立たせるような渋~い光。気持ちが落ち着くようなそんな明かりでした。

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